「他の人と比べて『なんだか自分は冴えないな』と感じて落ち込んでしまう……」
「失敗ばかりする自分が嫌いだし、自信なんて持てない……」
学生さんでも社会人になっても、つい他人と自分を比べてこんな気持ちになることがありますよね。
この記事では、そのままの自分を受け入れられる感覚、すなわち自己肯定感を高める方法について考えてみます。
ネガティブな気持ちに振り回されず、みなさんのメンタルを健康に保つきっかけにしてもらえると嬉しいです。
みなさんこんにちは。のりさんです。
悩んだところで仕方がないと分かっていても、なぜか過去の失敗を思い出して嫌な気分になったり、今取り組んでいることに急に不安を覚えて行動がストップしてしまう。そんな経験ありませんか?
なぜか昔の嫌なことを思い出して急に凹んでしまうことがあります。
悩んだところで何の得にもならないと分かってはいるんですけどねぇ。
『一生使える!プロカウンセラーの自己肯定感の基本』著者で心理学博士である古宮 昇氏によれば、多くの方々の悩みや心の苦しみと向き合った結果、ほとんどの悩みの根幹に「自己否定」があることが見えてきたのだそうです。
たとえ元気で幸せそうに見える人でも、本当の心のうちを正直に話してもらったら、「このままの自分じゃだめだ」、「もっと良くならないといけない」というような自己否定の不安と焦りがあり、過去の行いについても罪悪感や劣等感、情けなさといった自己否定感があるものです。
引用元:古宮 昇(著)『一生使える!プロカウンセラーの自己肯定感の基本』2022,総合法令出版
※太字はのりさんが施した
「自分自身のことが好きで、そのままの自分を認められる、受け入れられるという感覚」を自己肯定感といいます。今のままの自分のことが愛おしい、大切だ、好きだと感じられるともいえます。
自己肯定感は「100かゼロか」すなわち「あるかないか」といったものではなく、「高いか低いか」という程度の事柄です。
つまり自己否定の状態とは、自己肯定感が低くなっている状態を表します。
古宮氏は著書の中で自己肯定感が高いことのメリット、低いことのデメリットを9つ挙げています。
- 人の目が気にならないのでラクで自由⇔人の目ばかりが気になり疲れて不自由
- 日ごろから気分がいい⇔気分が暗かったり憂うつ
- 自分を大切にできる⇔自分のことは後回し
- 回復力が高く心が安定する⇔気分の浮き沈みが激しい
- 自然に優しくできるので人が助けてくれる⇔人に優しくできないので助けてもらえない
- 自分から近づけるので素敵な人の輪が広がる⇔尻込みするので出会いのチャンスを逃しやすい
- 理不尽に扱われても自分を守れる⇔理不尽をされたら泣き寝入りしてしまう
- 大事なことが分かるので迷わず決断できる⇔決断に自信が持てずくよくよ考えてしまう
- 自己肯定感の高い子どもを育てられる⇔親からされて嫌だったことを子どもにしてしまう
引用元:同上 ※太字はのりさんが施した
自己肯定感を下げてしまうのは非常にもったいないですね。
かと言って、「よし!自分のことを悪く考えていたって仕方がない!今日から自分のことを好きになろう!」と決意したところで、凹んでいる人が簡単に自己肯定感を上げられれば苦労はしません。
次からは具体的な自己肯定感を高める方法を見ていくと同時に、よくある間違いについても触れていきます。ぜひ参考にしてみてください。
自己肯定感アップのカギは感謝!自分に「ありがとう」を言おう!
自己肯定感を上げる方法のよくある間違いの一つが「自分の良いところを見つけてほめる」こと。
否定してばかりの自分の中に良いところが見つかれば、一時的には嬉しい気持ちになったり、自分を認める気持ちになったりすることは不思議ではありませんね。
しかし、私たちは誰にも二面性があります。(中略)ですから、その片面だけを「良いこと」だと見なし、それをもっているから自分を認める、という気持ちになれたとしても、その反対の面があることも知っていますから、自己否定は続きます。
引用元:同上 ※太字はのりさんが施した
これでは浮き沈みの激しい危うい自己肯定感になってしまうのだそうです。
ではどうすればいいのか?
著者は「自分にありがとうを伝え、感謝すること」を挙げています。
私たちは普段の行動を否定的に捉えがちですが、実は自分自身に対しても、周りの人に対しても役立っていることがあります。
例えば、「職場の会議で自分の意見を言えない」ことに悩んでいる場合を考えてみます。発言しないことはその人自身にとって、他の出席者にとって、どんなふうに役立っているのでしょうか?
まずはその人自身にとって。
- 他人の意見から自分の考えを整理できる
- 緊張やプレッシャーを感じずに済む
- 会議が長引かず時間を節約できる
続いて、他の会議出席者に対してはどうでしょうか?
- 発言が少ないことで議論がまとまりやすい
- 他の出席者の発言チャンスが増えて新しいアイデアや視点が生まれ、発言者の自信も高まる
- 強い反対を表明しないことがその場の調和を維持できる
会議で自分の意見を表明しないことは一般的にネガティブに捉えられがちですが、いざ書き出してみるとこれだけの貢献があったことに気が付きましたね。
のりさんの場合は「非がなくても責められるとつい謝ってしまう」ことが悩みでしたが、この方法で『その場の空気を和らげる』効果や『相手の気持を落ち着かせて問題解決を早める』効果があることに気付けました。
悩めるときは「どうしてあんなことをしたんだ or しなかったんだ」と否定的に考えず、自身の行動がもたらした貢献を書き出して、「自分にも他人にもこれだけの貢献をしたんだ!」と自分に「ありがとう」の言葉をかけてみてはいかがでしょうか?
誰にもそのままの自分で感謝される価値があるのですから。
「能力UPで自信」は間違い?本当の自己肯定感を育むコツ
自己肯定感を上げる方法のよくある間違いのもう一つが「何か特定の能力を高める」こと。
それによって上がるのは、特定の能力に対する自己評価、すなわち自己効力感と呼ばれるものであり、自己肯定感とは全くの別物なのだそうです。
私たちは「『特定の事柄が人と比べて劣っている』から自分を好きになれない or 自信が持てない」と考えがちです。だからといって、
「『見た目を良くすれば』自分のことを好きになれる」
「『難関資格を取れば』自分の価値を認められる」
と自己効力感を上げる努力をしても、「今のままの自分が愛おしく、大切で、好きだ」という自己肯定感は上がりません。
必要なのは、「『足りないところ、劣っているところがある』としても、自分自身に優しくする」ことです。
自己否定ばかりしている人は、他人のことは短所があっても受け入れられるのに、「自分自身は完璧でなければ!」と思いこんでいます。
これは自分自身に対する隠れた過大評価であり、「強い自己否定の底には誇大な自己肯定がある」と著者は説きます。
自分を批判し続ければ、いつか自分を愛せるようになる、ということはありません。どんな自分も責めないこと、自分が自分に優しくすることは、とっても大切なことなのです。
引用元:同上 ※太字はのりさんが施した
悩みは成長へのチャンスです。自分の力で解決しようと努力するのはもちろん必要ですが、自分自身に厳しく接したところで問題の解決にはつながりません。
あなたが、あなた自身を愛し大切にするほど、人々もあなたを愛し大切にするようになるのです。
引用元:同上 ※太字はのりさんが施した
まとめ
自分を否定ばかりしている人が自己肯定感を高める方法について、心理学博士である古宮 昇氏の著書を参考に考えてみました。
今回ご紹介したのは次の2点。
- 日々の行動を見返して貢献を見つけ自分に感謝する
- 足りないところや劣っているところがあっても自分に優しくする
最初はうまくいかなくても何回も続けることで徐々にできるようになってきます。少しずつ取り組んでみてくださいね。
古宮氏の著書では、自己肯定感を下げる原因になっている心の痛みを解決するセルフワークの紹介や、心理カウンセリングを受ける際のよくある疑問に対する丁寧な回答が記されています。記事を読んで気になった方は是非とも手にとってみてください。
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