ゴール瞑想に関連して、ホメオスタシスについて調べている。
外界の環境の変化に対応して、心拍数や体温などの人体内の生理的状態を一定の状態に保とうとする働きをホメオスタシスと呼ぶ。
この意味での用語の使い方に関してはあまり違和感はないだろう。
その流れから、「目標達成のためにホメオスタシスを味方につけよう」という意味合いで、いきなり大きな負荷をかけるのではなく、僅かな変化を積み重ねていくことが勧められている。
別の文脈では、私たちが現実だと思い込んでいることではなく、理想とするゴールを達成している状態の方に臨場感を強く感じることができれば、環境適応的なホメオスタシスの働きにより、ゴール達成に自然と近づいていけるとも言われている。
そのために必要なのがトランス状態、変性意識状態に至るための瞑想であり、トランス状態を維持するには、いわゆる頭のネジが2、3本外れたような状態でいる方が望ましいらしい。
ホメオスタシスという働きは外部環境の変化に対応した生理的状態の維持機能であるとしても、それ自体が構成概念の域を出ていない。
つまり、そのような機構があると仮定すれば現象をうまく説明できるというモデルに過ぎないのだ。
このモデルがある程度の説明力を持っているとしても、ゴールの達成という、とても複雑で、構成要素も人によってまったく異なるようなものに役立つと言えるのだろうか?
その辺りは甚だ疑問ではあるし、否定しようと思えばいくらでもできる。
ただ、そうするとRASについて考えたときのように物事が何も進まなくなる。
ここは「どのようにこの考え方を使ってあげれば、物事を良い方向に運ぶことができるのか?」という風に考えた方が建設的だろう。
というわけで、「”外部環境の変化に応じて体内の生理的状態を一定に保つ働きであるホメオスタシスの概念がゴール達成にも応用できる”と考えるのは科学的根拠に乏しいかもしれないが、『応用できると考えた方がなんとなくうまくいきそうな気がする』ので、信じてみる。」
という方向性でいきたいと思う。